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Channel: ひなたのグルメ&宝塚ときどき嵐
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雪組『蒼穹の昴』感想

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雪組、宝塚大劇場公演は、浅田次郎原作『蒼穹の昴』のお芝居。一本物です。

原作は読んでいないため、予習なしで観に行きました。


中国物は、舞台セットが豪華ですね。

刺繍の施された衣裳も美しいです。

衣裳の生地は可能な限り中国から調達し、そこに刺繍を施しているそうです。


まずは開演5分前からの幕。


最近は動画技術が進み、背景も動画で美しくなりましたね。

移動する場面でも、ほほ〜って感心します。

これも映像ですね。

左右、花道には、龍が描かれています。


左右、色が異なる龍。

こちらの龍は黒っぽいです。


反対側のほうが色味がある龍です。

赤と黄色かな。


肉眼だと龍の枠線のみが見えてしまったのですが、撮影用にズームにすると、よく見えました。

龍のうろこ、細かく描かれています。


撮影はスピーディーに済ませて、観劇モードへ。


公演パンフレットに、人物相関図が載っていて、それと配役表を見比べながら、開演までに速攻で予習。


西太后が出てくる時代の物語です。

西太后の甥で、清朝第11代皇帝 光緒帝ツァイテンの時代です。


※字が難しいので、カタカナで一部表記します(^◇^;)


光緒帝ツァイテンは縣千さん。

縣さんは、公演ごとに前に出てきてますね。

皇帝でありながら、まだ不安がある中で、もがく姿というか頼りなさのある人物です。


西太后は一樹千尋さん。悪女というイメージの強い西太后ですが、本作ではそんなに悪い人な描かれ方ではないです。

国を動かすために、意志を貫いてきた強い女性。



主人公は、リァン・ウェンシウ。彩風咲奈さんが演じます。

科挙に首席合格し、紫禁城へ。

冷静に考えて周囲を牽引するリーダー的存在。

前回の牛のようなお役とはまた全然違いますが(笑)、利発な人物を的確に演じられています。


同じく科挙に合格した成績優秀者が、和希そらさん演じるシュンコイ、一禾あおさん演じるワンイー。

一禾あおさん、目立つ役ですね。ワンイーは武官の道へ進みます。凪七瑠海さん演じるリコウショウ将軍に仕えます。


和希さんのシュンコイは壮絶な最期です。その幾つか後の場面で、彩風さん中心に主要メンバーが歌うのですが、その場面の和希さんの存在感が凄かったです。歌が抜群に上手いのはいうまでもありませんが、圧倒的な存在感でした。びっくり。


和希さんが出てくると、見ちゃうんですよねー。

上手すぎて目をひきます。



朝美絢さんはウェンシウの弟分リィ・チュンル。貧しい農民の出。

チュンルの妹が朝月希和さん演じるリィ・リンリン。


ウェンシウとチュンルに予言を与えるのが、京三紗さん演じる白太太(パイ・タイタイ)。星占いで予言するシャーマンです。

某コミックスの桃白白(タオパイパイ)みたいな名前。白がパイなんですね。


パイタイタイの予言によって、自分も一旗あげるぞ!と村を出ていくチュンル。

京劇の名優ヘイ・ムータンから芸を仕込まれて、それがきっかけで、西太后のお気に入りに。


チュンルはパイタイタイから、将来、西太后のお宝をもらうことになるという予言を聞いていましたが、実はそれは嘘だったということがストーリー後半にわかります。

本当は飢えで死ぬはずだったチュンル。自らの手で運命を切り拓いたという。

これは、すごい話だなと思います。


宝塚でも、もともとそんなに出ていなかった人が、前に出てくるようになることがありますが、それこそ自らの手で道を拓いたんだなと感じます。


朝美絢さんも雪組に組み替えとなり、二番手となり、ぐいぐい出てきたなと。

ラストシーンで、「ウェンシウ、ウェンシウ」と叫ぶ声が今でも耳に残っています。


本作のハイライトは、和希さんの歌と、朝美さんの「ウェンシウ」という呼び声かな。


朝月さんの役は、ウェンシウに想いを寄せていますが、それがどうこうなる話ではないようですから、サヨナラ公演としては、やや寂しい役どころ。

健気にまっすぐ生きる女の子の役です。



娘役さんは今回、ほんとに役が少ないんですよね。

次期トップ娘役の発表があった夢白あやさんですら、ミセス・チャンという謎の美女役で、出番もあまりないです。

少ない出番ながら、印象づけてくれるのは流石ですが。


あと、ツァイテンの寵姫である珍妃役の音彩唯さんは、ラインダンスでも目立ちます。



今回は専科生が多数ご出演されています。

伊藤博文役は汝鳥伶さん。幕開きは飲み屋の主人役でも登場。


作品のキーマンでもあるヨウキテイ役は夏美ようさん。この役はなかなか重要な役どころです。ツァイテンの学問の師であり、ウェンシウたちが尊敬する改革の師。


その、ヨウキテイを暗殺しちゃうのが悠真倫さん演じるエイロク。この役がいちばん悪い奴ですね。


あと袁世凱かな。悪い役は。袁世凱は歴史の教科書に出てきたと思います。袁世凱(エンセイガイ)は真那春人さんが演じます。


それから悪い役というか、壮大な思想が空回りして現実味がないのがカン・ヨウウェイ。奏乃はるとさんが演じます。カン先生がいろんなことをツァイテンに吹き込んで、新しい法をどんどん出したおかげで、国が混乱へ。



雪組さんもコーラスは前より上手くなった気がします。

日本人の新聞記者、岡圭之介を演じる久城あすさんをはじめ、胡弓引きのアンドーハイ役の天月翼さんのソロは安心して聞けます。

天月翼さんは95期生なんですね。礼真琴さん、柚香光さん、月城かなとさん、朝美絢さんらと同期生です。



お芝居ラストは彩風さん、朝月さん、朝美さんが舞台にいるため、フィナーレは和希さんでスタート!

ラインダンス前の銀橋ソロです。


和希さん上手いな〜。

ぐんぐん前に出てきましたね。

このまま行けば、ひょっとしたら、いつかは…と思えるほどの上手さです。


大階段の男役ダンス。凪七さんはちゃっかり前に出てくる、さすが。星組の全ツ主演も決まり、どういう立ち位置なのか気になります(^◇^;)


フィナーレのデュエットダンスでようやくトップコンビらしさが見えました。観に行った日はリフトで少しアクシデントありましたが、無事に終わりホッとしました。

カゲソロは羽織夕夏さんです。


エトワールは、千風カレンさん。

パレードの紳士に、星組から組み替えしてきた咲城けいさんが加わりました。

咲城さんは、西洋かぶれの満洲皇族、鎮国公ツァイゾォ役。お芝居で、黒燕尾で回ったり跳んだりして踊っていた明るい人ですね。夢白さんと踊っている人です。



マイ初日かつ千秋楽でしたので、あまり詳細お伝えできず、申し訳ないですm(_ _)m


とりあえず帰宅後も、朝美絢さんの「ウェンシウ〜」というセリフはバッチリ耳に残っています(笑)


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